【大会レポート】JDSF Official Cup Round 1 in OITA(Youth Class)
大会レポート
2023.6.4
日本ドローンサッカー連盟の淡路です、こんにちは。
昨日に引き続きドローンサッカー2023年度定期公式戦「JDSF Official Cup Round 1 in OITA」のYouth Class(Class20)のレポートです。
エントリーしたのは以下の4チーム。情報科学高校ドローンサッカー部とDRONE MOVE天草はAdvanced Classとダブルで参加です。
初参戦のTEAM MEIHOは地元別府市の高校のチームです。4チーム中3チームが高校生の部活チームとなりました。
試合は総当たりのリーグ戦形式で行いました。DRONE MOVE天草は前日のAdvanced Classに引き続き、2つのクラス完全優勝を狙います。
【第1試合】
TEAM MEIHO vs 情報科学高校ドローンサッカー部
初参戦のTEAM MEIHOにとっていきなり強豪との対戦です。また自分たちの腕試しとしても最適な相手かもしれません。
第1セットからTEAM MEIHOから2人のフィールドプレーヤー、情報科学高校はストライカー1人がリタイアするなど波乱の幕開けとなりました。しかし情報科学高校の攻撃陣・ディフェンス陣ともに盤石でした。第2セットを完封し、情報科学高校ドローンサッカー部が勝利を挙げました。
【第2試合】
宇佐産業科学高校 vs DRONE MOVE天草
小学生ストライカー・タイヨー選手を要するDRONE MOVE天草。気持ちを前面に出してゴールを狙う姿が印象的な選手です。
対する宇佐産業科学高校は昨年の大会にも出場していましたが、一部選手が入れ替わり新生・宇佐産業科学高校として参戦してきました。
第1セットは主にタイヨー選手がゴールを決める展開、第2セットはもうひとりのストライカー・やまぴー選手が次々とゴールを決め宇佐産業科学高校に勝利しました。
【第3試合】
TEAM MEIHO vs 宇佐産業科学高校
勝ったチームがドローンサッカーの試合における初勝利ということで、両チーム気合の入った試合となりました。しかしながら経験の差でしょうか、宇佐産業科学高校に一日の長がありました。嬉しいドローンサッカー初勝利です。
※第4試合の前に※
お昼の休憩時間中、放送席に呼ばれたDRONE MOVE天草のタイヨー選手。
MC「どのくらい練習しましたか?」
タイヨー選手「全部で5時間くらいです」
MC「(天草のエースストライカーの)オカピー選手が教えてくれるんですか?」
タイヨー選手「他のチームの試合の動画を見て分析して『この場面はこう立ち回ったらといいよ』とか教えてくれます」
MC「実際やってみていかがでしたか?」
タイヨー選手「教られた通りのことをしたり、いろいろと試してみたらゴールできるようになりました。オカピーたちとの練習の成果が出ました。このまま優勝を目指します!」
他チームの試合を観て、ストライカーがどのように動いているのか研究し、そしてゴールを狙う際なるべく相手ドローンボールにぶつからないように少しカーブをしながら飛ばすなどの工夫も行っているというタイヨー選手。ひたむきにドローンサッカーに取り組んでいますね。
試合に戻ります。
【第4試合】
DRONE MOVE天草 vs TEAM MEIHO
タイヨー選手が「どこを通れば相手に邪魔されずにゴールできるか」を考えながらプレーしていると話していましたが、その成果はしっかり表れた展開となりました。またオフェンスだけでなく、ディフェンス陣もゴールの少し上をホバリングすることで相手のゴールを阻むという、基本的な動きがしっかりできていました。一方TEAM MEIHOはこの日3戦目。強豪のDRONE MOVE天草から6点を奪う健闘を見せました。試合ごとに成長していることを感じさせられた一戦となりました。伸びしろしかないTEAM MEIHO。これからの飛躍に期待しています。
選手紹介のコールにも慣れてきました
【第5試合】
宇佐産業科学高校 vs 情報科学高校ドローンサッカー部
第3試合で初勝利を挙げた宇佐産業科学高校、連勝をかけて情報科学高校ドローンサッカー部に挑みましたが、ディフェンス力(りょく)に大きな差が出ました。課題としては、はじかれたディフェンスの機体をいかに素早く自陣ゴール上のディフェンスゾーンに戻ることが出来るか。ここを乗り越えれば、失点はもう少し防ぐことが可能になり、もっと接戦に持ち込むことができます。
一方、情報科学高校ドローンサッカー部は、第2セットで18得点を挙げました。これは10秒に1点挙げたことになり、世界標準でも通用する得点力となります。
【第6試合】
DRONE MOVE天草 vs 情報科学高校ドローンサッカー部
ともに2勝0敗で迎えた最終戦。勝った方が優勝となる大一番です。全勝同士の一戦は、その大一番にふさわしい試合となりました。
第1セット、一進一退をくりかえしながら試合が進みました。3分間のセット中、3点差つくことがありません。残り30秒の時点で情報科学高校が1点をリード。最後は12-10で情報科学高校が逃げ切り第1セットを先取しました。
第2セットも第1セット同様、逆転に次ぐ逆転。息もつかせぬ展開とはこのことです。実況席も5秒おきに「逆転~!」「同点~」「逆転~!」「同点~!」と絶叫。試合終了25秒前まで1点差のままです。最後の10秒で情報科学高校が得点を挙げ、13‐10で情報科学高校がDRONE MOVE天草を振り切りました。最後まで両チームとも集中力が途切れることなく戦い切った、しびれるような素晴らしい試合でした。
【結果】
【優勝】情報科学高校ドローンサッカー部
「優勝してめっちゃ嬉しいです!(たくさんの応援に)みんなの気持ちを受けて優勝できました。勝因は味方同士声を掛け合っていろんな場面に対応できるよう、ひとりひとりが冷考えながら動いていました。そして冷静に試合状況が見られたのが良かったのだと思います」
【第2位】DRONE MOVE天草
「負けたけど、相手の動きとか勉強になりました。次は今日よりもテクニックを磨いて帰ってきます。そして優勝します!」
【第3位】宇佐産業科学高校
「緊張したけど楽しかったです」
中﨑理事「ドローンサッカーは試合に出るごとに成長できます。今日勝ったからと言って安心していたら、他のチームがもうすぐ後ろにいますよ。人のプレーを見て、その技術を自分の中に取り入れていくので。次回の大会は今日のリベンジを誓うチームがいるので、壮絶な戦いになると思います。1点差や2点差のときの精神状態も経験できたと思います。追い詰められたりもう少しで追いつけるという、この気持ちはドローンサッカー以外の場面でもきっと役立ちます」
同好会から部に昇格して初めて挑んだ情報科学高校ドローンサッカー部の優勝で幕を閉じた「JDSF Official Cup Round 1 in KYOTO」。
情報科学高校ドローンサッカー部はAdvanced Classでの優勝経験はありますが、Youth Classでは意外にも初優勝です。
今大会、初参戦の高校チームや新入部員もADEドローンサッカーアリーナに詰め掛けていたこともあり、会場の一体感がすごかったです。
次回のYouth Classの大分大会は7月23日(日)を予定しています。これからもっともっと大分のドローンサッカーを盛り上げていきたいと思います。選手の皆さん、お疲れさまでした!