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【大会レポート】JDSF Official Cup Round 5 in KYOTO

大会レポート

2023.12.21

日本ドローンサッカー連盟(JDSF)の淡路です、こんにちは。

去る12月17日、京都府亀岡市のドローンサッカーアリーナ京都にてJDSF公式戦「JDSF Official Cup Round 5 in KYOTO」を開催しました。

今大会、京都大会としては過去最多となる10チームが集まりました。試合前から熱気ムンムンです。

 

参加したのはこちら。いつものチームに加えて

 

こちら4チームが初参戦です。チームの所在地を見ても全国的にドローンサッカーが浸透しつつあることが実感できます。

 

試合は予選トーナメントを勝ち上がった3チームによる総当たり戦で順位を決します。敗者復活はありません。(組み合わせはシードのTanu Rabbit・星翔高校BIRD ONEを除いてクジによる抽選で決定)

まずは結果から。

 

優勝:Tanu Rabbit

 

第2位:星翔高校BIRD ONE

 

第3位:eドローンアカデミー

 

【ここからはダイジェスト】

予選トーナメントを突破したのはTanu Rabbit、星翔高校BIRD ONE、そしてeドローンアカデミー。これは前回の京都大会(Round 4)と同じ顔触れとなりました。ちなみに前回の優勝はTanu Rabbitとeドローンアカデミーを破った星翔高校BIRD ONEです。

そしてファイナルリーグ第1試合で激突したのはTanu Rabbitと星翔高校BIRD ONE。いきなりの天王山です。

Tanu Rabbitは予選を米子北高校ドローンサッカー部を18-5、13-4で勝利し、ファイナルリーグへ。星翔高校BIRD ONEはサイワークス横浜を15-1、16-0という圧倒的な強さを見せて勝ち上がりました。特に星翔高校BIRD ONEのエースストライカー・ZARAME選手は常にキックオフシュートを狙っており、予選においては試合開始1.6秒でゴールを決めるなど、会場をどよめかせました。もうひとりのストライカー・ひよちゃん選手との息も合ったコンビネーションも見もの。その両者の対戦です。

第1セット、第2セットともにシーソーゲーム。両チームともに多彩なフォーメーションを見せ、手に汗握る激しい試合となりました。そんな中、Tanu Rabbitはタイトなディフェンスフォーメーションを敷き、星翔高校のストライカーに連続得点を与えない戦いを見せた結果、第1セット13-9、第2セット14-11のストレート勝ちを収めました。予選でもキックオフと同時に4機が相手ゴールに向かっていく「ショットガン戦法」を見せるなど、普段の練習から様々な攻撃方法・ディフェンスを試しているというTanu Rabbitが見事に前回の京都大会の雪辱を晴らしました。

ついストライカーの得点力に目が行きがちですが、この試合においては両チームともにディフェンスとオフェンスがガッチリ噛み合った、非常にハイレベルな戦いでした。

 

また前回大会と同じ3位に入ったeドローンアカデミーも試合を重ねるごとにさらなる成長を見せてくれました。

予選トーナメントでは1回戦でTanu Salmonと、そして2回戦でええやん!大阪と対戦し、いずれもフルセットにもつれる試合を制してファイナルリーグに勝ち上がってきました。これは技術的な面だけでなく、精神的にも強くなっている証拠。

ファイナルリーグでは2敗を喫しましたが、高い得点力を誇る星翔高校BIRD ONEに対して第1セットでは9失点に抑える健闘を見せました。あとは経験値を積めば、もっともっと強くなるチームです。

 

そして、今大会で注目したのは初参戦の4チーム。

米子北高校ドローンサッカー部・京都先端科学大学ドローンサークル

先週取材させていただいた米子北高校ドローンサッカー部。出来立てホヤホヤの部活チームです。公式大会初参戦の対戦相手は京都先端科学大学ドローンサークル。こちらも公式大会初参戦です。メンバーのほとんどは京都市内の太秦キャンパスに通っているそうですが、本校は地元亀岡市にある大学のサークルです。地元亀岡の大学ということもあり、現在の練習拠点はこのドローンサッカーアリーナ京都です。

 

初参戦チーム同士の試合とあって、他チームの皆さん大勢でフィールドを取り囲みます。

第1セット、緊張からか米子北高校がフライングのペナルティを取られたものの徐々に冷静さを取り戻し、このセットを6-3で先取。第2セットは米子北高校が9-2で連取。大きな声援も選手を後押しし、みごと初参戦・初勝利を挙げました。

京都先端科学大学ドローンサークルの阿部選手は「普段はケージ内に5機しか飛んでいない状況で練習していた。試合となると相手の機体5機も飛ぶ(つまりケージ内に10機)。この状況に慣れていなかった」とホロ苦デビューを振り返っていました。

 

クローバー

宮城県加美町に今年誕生したチーム・クローバー。加美町で廃園になった幼稚園を利活用してドローンサッカー施設を設置し活動しているチームです。はるばる京都大会に参戦してくださいました。

初戦はええやん!大阪戦。試合開始の合図と同時に離陸することができず、その間に失点するなど第1セットを2-5で落としました。第2セットは一方的な展開となりました。あわや完封負けを喫する寸前に3点を挙げ、試合終盤にようやくペースをつかみましたが、第2セットを3-8で敗戦。初陣を飾ることはできませんでした。

 

サイワークス木更津

千葉県から参戦のサイワークス木更津。全国でドローンスクールを運営している「サイワークス木更津校」のチームです。
初戦は何と、サイワークス横浜。普段から連絡を取り合い合同練習も行っている両チーム、なんという偶然でしょうか。まさかの同門対決です。


こちらはサイワークス横浜。同じサイワークスなのでユニフォームも同じです

 

お互い手の内を知り尽くした者同士。接戦になることが予想されましたが、木更津はフィールドの隅に落ちた味方のドローンボールを助けに行った機体が同じようにフィールドの角にハマるなど、思うように試合を進めることができません。第2セットでは機体がゴール横のワイヤーに引っかかって宙づり状態となるなど、不運が重なって数的不利な状態が続き1-4、4-9で敗戦となりました。

 

ここまで新規参戦の4チーム、米子北高校ドローンサッカー部以外は予選の初戦を突破することができませんでした。しかしながら初めての試合を通じて、自らの課題がきっと見つかったことと思います。しっかりと研究をして対策を考え、その練習をして次回の大会に臨んでいただければと思います。


他チームの試合は勉強になります

 

なお、初戦負けを喫したチームだけで改めてトーナメントを行う「コンソレーションマッチ」では、Tanu Salmonが優勝しました。実質第4位です。

 

中﨑理事の講評

今日は初めて参加するチームが多かったですね。国内でドローンサッカーの大会に参加しているのは、ちょうど50チームになりました。ここ京都・大分をはじめ、今年認定大会を開催した岐阜と北海道といった支部の中でも活動がさかんになってきました。公式大会をはじめてまだ2年ですが、こうして多くのチームが集まってきているのは皆さんの活躍が「自分たちもやってみたい!」という共感を生んだのだと思います。

以前にも申しましたが、みなさんはパイオニアです。ドローンサッカーが新しい競技としてどんどん普及していくように、私たちも活動しますし、みなさんも引き続きこの活動を続けていただきたいと思います。そして各チームの地域でお仲間を増やしてください。こんなに楽しくて感動がある。年齢も性別も関係ない、身体に障がいがあっても関係ないスポーツなんて他にないですから。

2025年にはワールドカップがあります。みなさんにはチャンスがありますから、ぜひ腕を磨いてそこを目指していただきたい。日本代表の選び方は今年度中に発表します。最初のワールドカップの世界一を狙える位置にみなさんはいますから、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

 

京都大会過去最多の10チームがしのぎを削った京都の公式大会第5戦。
瞬きできないくらい目の離せない熱い戦いは観戦していた他チームの選手も固唾をのんで見守りました。

またコンソレーションマッチ(エキシビション)では初参加同士のチームによるサドンデス(先に得点を入れたほうが勝ち)でまさかのフライングに思わず土下座で泣きの再戦申込みで会場内を爆笑の渦に包まれるなど、いろんな部分において今までにない盛り上がりを見せました。

 

次回の京都大会は2024年2月18日です。京都・大分の大会スケジュールはコチラからご確認いただけます。

選手のみなさん、お疲れさまでした!